晴れた日に

5月16日、火曜日。 快晴。もろもろためていることがあって(いつものことだが)、なんとなく気持ちがフォーカスしないし、ともすれば鬱々としてしまいそうになる。でも、透き通った射すような庭の日差しを眺めていたら、イマココ以外での出来事や関係の非実在性、というか抽象性がすごく具体的に感知されてしまって、まあいいか、という気持ちになるのは、もろもろの関係者にとってはまったく迷惑な話である。

まあ感知もなにも、天候の影響を受けやすい質なので要は「晴れて気分がスカッとした」というだけのことなんだけど、仙台はどうもスカッと晴れる日が少ないので、代わりにスカッとする手段をなんか見つけないと、と思いつつ実のところどうなんだろう?と気象庁のデータを見ると、2005年5月の晴の日は、仙台7日に対して、東京6日と、5月については実は仙台の方がスカッとした土地柄ではあったのだ。仙台はなんかグズグズする印象があるのは、雨ばかりだった去年の夏のことが残っているだけかもしれない(8月は仙台の晴れの日はたった4日)。今年は入道雲がにょきにょきぐらいはしてくんないと、困るなぁ。

昼食後、池向こうの丘の上に上る。レンゲがわしわし茂って、というのはレンゲの生える様をあらわすにはあまり似つかわしくないが、本当に「わしわし」と伸びているレンゲとマメ科の別の植物の花と草が、土から立ち上る湿気を含んだ空気に甘く匂いをつけている。透明な光に透ける新緑と湿度の低い青みの空とのコントラストはなんというかリバーサルフィルムの<物質性>を帯びてうっとりとしてしまうのだが、それにしてもこの丘の上に俺一人ってのはどうなのよ?学生の一人や二人ねっころがっててもよかろうに、それに彼氏彼女でもいようもんならやっぱり昼間はこういうところでおおらかで不定形なエロスなんてものの一つも2人でさわやかに感じるべきじゃないのなどと思いつつ、もう随分前になるけど、山形大学で学会があったとき、会場で出会った当時の同僚のカワシマくんが「自然が破壊されているなんて誰が言ってるんですかね?」とイキドオっていて可笑しかったのだが、新幹線の車窓から迫って都会っこをイライラさせるまでの緑は、地元の人間にとってもいちいち感動してなんかしてられない、ということなのかもしれない。 Posted by Picasa

日日雑記

Posted by Takuro