鳩パン

金曜日、久しぶりに晴。なのでミィコが庭に朝食を用意してくれる。初めて使う生協の強力粉のせいか今日はパンがあまりうまく焼けてない。ときどきぺしゃっとなって上手く焼けないことがあるので、粉のせいにも出来ないのだけど。うちのパン焼き器の名前は「おかくん」。昨年の福知山線の事故で亡くなった友人岡君の香典返しでもらったから岡君。6月くらいだったか、ぽかぽかした日曜日、庭仕事をしていると一羽の鳩が庭の石垣にやってきて、僕らが近づいてもじっと僕らを見ていて普段鳩がくるのとはちょっと様子が違う。「おかくんだ」ミィコは言った。そして不思議なことに僕も同時にそう思ったのだった。鳩が名残惜しそうに、頼りなげに、ぱたぱたと去っていった後(それはなにか「取り返しのつかない」瞬間だった)、ロクスケをおぶって麦わらをかぶり、スコップでざくざく土をほりながら不意に涙があふれたらしいミィコは「へへへっ、どうしたんだろ、ズズッ」っと泣いては鼻をすすり上げていた。

日日雑記

Posted by Takuro